佐々木満男弁護士より

                    2014年7月28日    

  韓国のマスコミの皆様へ                       弁護士 佐々木 満男

私は国際福音キリスト教会ビュン・ジェーチャン主任牧師の準強姦刑事事件およびクリスチャントゥデイの名誉棄損民事裁判に間接的にかかわった者であります。   それぞれの裁判は他の弁護士が担当しましたが、事件の全体の流れをよく知る者の一人として、また法律の専門家である弁護士として、さらにはクリスチャンの一人として、今回のビュン牧師に対する損害賠償請求民事事件についての東京地方裁判所判決に対して、これに不服である同牧師が東京高等裁判所に控訴していることに関連して、個人的な意見を述べさせていただきます。   下記は新生宣教団発行の月刊紙「つながり」(2014年1月号)に掲載した私の記事であります。  

「疑わしきは罰せず」

  これは近代刑法の基本理念であるが、それは聖書の基本理念に基づいている。イエスの毒麦のたとえにあるように、「疑わしいというだけで人を裁いてはいけない」、正しい人をも裁いてしまう危険性があるからである。(マタイ13章)   だが、「火のない所に煙は立たぬ」と、社会では、まさに「疑わしきは罰す」がまかり通っている。虚偽の噂や不確かな事実を簡単に信じ込んで、相手を裁いて断罪してしまう。執拗に裁き続けるその背後には、高慢、恐れ、妬み、競争意識、利害打算といった、真実と愛を追い求める以外の、別の動機が働いていることが多いのではないか。   舞台や映画や偏向ニュース報道のように、火のない所に作為的に煙を立たせることはいくらでもできる。   数年前に、誰かが陰謀をたくらんで、某ミッション系大学の院長を女性にラブホテルに連れ込ませた様子をビデオに撮り新聞に掲載させたという信じられない事件が起きた。事実は、ある会合の後で、参加した女性から「お茶を飲みに行きましょう」と誘われて入ったところがラブホテルだったので、びっくりしてすぐに出てきたというものである。同氏はこの事件で窮地に追い込まれた。   某牧師はある犯罪の疑惑で刑事告訴され、6か月も独房に勾留された。50人以上の警察官が動員され教会その他を家宅捜索して関係資料のすべてが押収されたが、完全なアリバイがあったため、裁判所から無罪判決が言い渡された。同判決によりカルト疑惑も払しょくされた。検察庁は控訴をあきらめ、そのまま無罪が確定した。でも、その間のマスコミその他の徹底的な断罪により、本人だけでなく、家族や教会に回復しがたい被害を受けてしまった。係争中の事件は判決が出るまでは、一方的な裁きと断罪は避けるべきではないだろうか。少なくとも、紛争両当事者の意見を公平に聞いて判断するべきではないか。   某キリスト教系インターネット新聞が、統一協会と関係があると一方的に疑われ、他の新聞の記事やネットの中傷記事や、それらの記事を真に受けた牧師や信徒たちから、徹底的に裁かれ断罪されてきた。けれども、平成25年11月13日、裁判所からその疑惑はまったく事実無根であるとの判決が下された。同ネット新聞を執拗に誹謗中傷して名誉棄損による損害賠償を命じられた相手方は控訴をあきらめ、そのまま判決が確定した。提訴から判決に至るまで5年半という長い年月がかかったが、その間、同ネット新聞は各地で取材を拒否されるなど、その活動に甚大な被害を受けた。同ネット新聞に記事を掲載する等のかかわりを持っただけで、その人は各方面から非難され差別を受けてきた。   真実を完全に知っているのは、天の父のみである。人間の情報収集能力や判断能力には限りがあり、間違うことが多い。また、意識するしないにかかわらず、いくらでも誇張したり、ゆがめたりすることができる。「裁いてはいけない。赦しなさい。自分が裁かれないためである」と、聖書は繰り返し戒めている。

                      ささき みつお(弁護士)

 

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    上記記事のうち刑事事件については国際福音キリスト教会のビュン・ジェーチャン牧師のことであり、インターネット新聞については日本のクリスチャントゥデイのことです。 (参照:PDFファイル)  上記両事件に共通していることの一つは、異常なまでに繰り返し繰り返しあらゆる角度からビュン牧師とクリスチャントゥデイを糾弾してきた日本のマスコミ、特にキリスト教界の一部マスコミが、ビュン牧師の無罪判決およびクリスチャントゥデイの勝訴判決についてはほとんど報道しない(多少の報道はあっても両判決に批判的な内容のみ)という非常に不公平な事実であります。   その背後には韓国キリスト教会の日本における福音宣教を妨げ、日本と韓国の関係を切り離そうとする霊的な力が働いているように思います。   私は韓国のキリスト教会の日本宣教への祈りと支援および日本における韓国の宣教師の宣教活動に心から感謝している者の一人です。オンヌリ教会主任牧師故・ハ・ヨンジョ先生とは特に親しい関係を持たせていただきました。そして「日韓十字架論」を掲げさせていただいています。垂直型の韓国人クリスチャンと水平型の日本人クリスチャンが十字架のように結び合わされて世界宣教を実現していくというビジョンです。   韓国のマスコミの皆様におかれましては、神の観点からすなわち霊的な視点からビュン牧師の事件を正しく考察していただきたいと願います。少なくとも民事裁判は目下東京高等裁判所に控訴されこれから審理が始まろうとしているところです。高裁判決が下されるまでは、断定的な判断を慎まれるよう希望いたします。また、刑事無罪判決を下されたビュン牧師は、違法な刑事手続きによって受けた損害について国家賠償請求の裁判を提起しており、本件も裁判所に継続中であります。その裁判も判決がでるまで見守っていただきたいと思います。   ビュン牧師は日本宣教34年、自分の教会を大きく成長させただけでなく、日本の多くの牧師と信徒指導者に弟子訓練を指導して日本のキリスト教会の成長に多大な貢献をしてきました。また、小牧者という出版社を通してデボーション雑誌「幸いな人」を始め、キリスト教良書を多数発行して日本人の多くの信徒の信仰を養ってきました。   本件事件は、単なる一つの教会の一人の牧師の個人的なスキャンダル事件ではなく、日本のキリスト教会および韓国のキリスト教会全体、そしてその両者の友好関係にもかかわる重要な事件であります。   マスコミは大きな力を持っています。その力を正しく用いれば大きく神の栄光を現すことになりますが、誤って用いるならば大きく神のみ名を辱めることになります。   よって本件事件の取材および報道については事の真実を正しく追及され公正な態度で臨まれることを要望いたします。

                        以 上